ピースサイン

京都に着いて、実家に荷物を置いてすぐ、
今度は鳥取に向かった。
ばあちゃんにお迎えが来そうなのだ。
最期のあいさつへ行く。

ばあちゃんの家は立派だ。
ど田舎だけど、すごいかっこいい。

子供の頃、夏にここでいとこ達と花火をするのが一大イベントだった。
今は僕の喫煙所。

でっかい家には物がたくさんあって、人がいない。
彼らの時間も進んでいるのだ。
僕にとっては、子供の頃の記憶のまま、
水色の箸で食事した記憶のまま、
止まっているのだけど。

何か話さなきゃと思うのだけど、
何も思い浮かばず、
しかもテレビで井上雄彦のドキュメンタリーがやってて、
食い入るように観てしまった。
むちゃくちゃかっこよかった。
クールなんかでいられない、ぎりぎりなところに立つ人。
そのかっこ悪さは、生きてるってことだろうと思った。

ばあちゃんは言葉を発することができなかったけど、
胸のとこで指三本でピースサインを出した。
母と僕と妹の３人で来たのか？という意味だろう。
僕は何か怖かった。
自分の中にある、口には出せないことまで、
伝わっているんじゃないかと思った。

京都への帰り道は『ジョゼと虎と魚たち』のサントラを聴いた。
国道９号線、狭くて長い田舎道。

こだま

僕は今、新幹線に乗っている。
缶ビールを飲んでいる。
スナック菓子をつまんだりする。
だいたいいつも移動は高速バスなので、
電車だと旅気分が段違いだ。

レシポン解散について、何か書こうと考えていたら、
いつまでたっても書けそうになかったから
とりあえず置いとくことにした。
僕の人生は進んでいるのだ。
ノンストップ・トレインだ。

しばらく、といっても一週間ほどだけど、京都に帰る。
音楽しまくろうと思ってる。
レコーダーとヘッドホンとマイクとボトルネック持ってきた。
バイトは８連休だ。
これは言うなれば独り合宿だ。
何かを掴んで東京に戻りたい。
会いたい友達もいっぱいいる。
観たいライブも毎日ある。
生きてる感じを３倍くらい、
濃くしてきたい。

Hot fun in the summertime

ほうじ茶を淹れて、扇風機をまわして夕涼みした。
暑い時は熱いものをって、年寄りみたいだが、
冷たいものはビールと日本酒とワインとジントニックとチューハイ
くらいしか飲まない。
あ、あとハイボール。
流行ってるらしいね。

僕はハイボールにするならバーボンが好きだ。
ハーパーならだいたい置いてるし、高くないし、うまい。
ワイルドターキーも安く出してる場合があって、
アルコールが高めなのでキリッとしてうまい。

季節ものならモヒートも年に一回くらい飲みたい。
ラムと砂糖とミント、だったはず。
ソーダで割るんだったかもしれない。
オープンテラスの席で、暑いなーと思いがら、
もしくは涼しくなったなー、でもいい、
夏を感じながら飲みたい。

なかなかそうゆう暑さの中で涼しさを楽しむのは困難で、
バーはふつう空調が効いてるし、
オープンテラスのバーってのはそんなに知らない。
じゃあ自分の家でやればいいんだろうけど、
家では熱いほうじ茶を飲んでしまう。
ややこしい人生だ。

今日は送り火だっけか？
郵便局員の友達からかっこいい切手で葉書がきた。