words by Makoto Usoda
母の日に何か贈るのはけっこう好きで、
ベタでも毎年花を贈っている。
家を出てからは宅配してもらっているから、
花屋に行くと「メッセージカードをどうぞ」とかって
色とりどりのペンの束を渡されたりする。
そこで僕は思う、母の日にいったい何を言えばいいんだ?
何で母の日には使い勝手のいい台詞がないんだ。
「ハッピーバースデー」とか
「いつまでもお幸せに」とか
「暑中見舞い申し上げます」とか
「寒中見舞い申し上げます」とか
「あけましておめでとう、元気?また飲もうね」とか
そうゆうのないのか。
「お母さんいつもありがとう」はハードルが高すぎる。
言えるかよ、そんなの。
赤やら黄やら緑やら紫やらのペンの前で
僕は戸惑ってしまう。
それで、まぁいいやと黒のペンをつかんで
「次のライブはいついつで、また帰るね、んじゃ」とか走り書いていた
去年までは。
今年は趣向を変えてみた。
吉祥寺に小さな輸入絵はがき屋があるのだが、
そこに以前からたまに寄っていて、
特に送るあてもなく絵はがきを買っていた。
レコードみたいにエサ箱に入った絵はがき達、
それをディグするのが楽しいのだ。
レコード掘りにかなり似ている。
それを使うべき時はまさに今なんじゃないかと思った。
50年ほど昔のフランス漫画の絵はがきを選んだ。
程よいかわいさが気に入ったのだ。
その素敵な絵はがきを前に、
何を書こうかというのはやっぱり迷ったけど、
「いつもありがとう」って割といいなと思った。
何か今なら書けそうだと。
この絵はがきならそれも似合うかもしれんと。
おっ、まじで、と自分に驚きながら
ちゃんと書けた。
「いつもありがとね」
大人になったなあ、おれ、とやや誇らしげに
じゃあ次のハードルは彼女に「愛してる」だなと考えた。
いや、やっぱそれは無理。
たぶん一生無理。
いつか僕が火星から絵はがきを送るなら
書けるかもしれない。
ベタでも毎年花を贈っている。
家を出てからは宅配してもらっているから、
花屋に行くと「メッセージカードをどうぞ」とかって
色とりどりのペンの束を渡されたりする。
そこで僕は思う、母の日にいったい何を言えばいいんだ?
何で母の日には使い勝手のいい台詞がないんだ。
「ハッピーバースデー」とか
「いつまでもお幸せに」とか
「暑中見舞い申し上げます」とか
「寒中見舞い申し上げます」とか
「あけましておめでとう、元気?また飲もうね」とか
そうゆうのないのか。
「お母さんいつもありがとう」はハードルが高すぎる。
言えるかよ、そんなの。
赤やら黄やら緑やら紫やらのペンの前で
僕は戸惑ってしまう。
それで、まぁいいやと黒のペンをつかんで
「次のライブはいついつで、また帰るね、んじゃ」とか走り書いていた
去年までは。
今年は趣向を変えてみた。
吉祥寺に小さな輸入絵はがき屋があるのだが、
そこに以前からたまに寄っていて、
特に送るあてもなく絵はがきを買っていた。
レコードみたいにエサ箱に入った絵はがき達、
それをディグするのが楽しいのだ。
レコード掘りにかなり似ている。
それを使うべき時はまさに今なんじゃないかと思った。
50年ほど昔のフランス漫画の絵はがきを選んだ。
程よいかわいさが気に入ったのだ。
その素敵な絵はがきを前に、
何を書こうかというのはやっぱり迷ったけど、
「いつもありがとう」って割といいなと思った。
何か今なら書けそうだと。
この絵はがきならそれも似合うかもしれんと。
おっ、まじで、と自分に驚きながら
ちゃんと書けた。
「いつもありがとね」
大人になったなあ、おれ、とやや誇らしげに
じゃあ次のハードルは彼女に「愛してる」だなと考えた。
いや、やっぱそれは無理。
たぶん一生無理。
いつか僕が火星から絵はがきを送るなら
書けるかもしれない。
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