words by Makoto Usoda
結局、新幹線で京都に帰った。
4月の末にも帰ったとこだから久しぶりではない。
今回の帰省は父の生前の論文を本にまとめてもらったので
その出版記念の食事に出るためである。
鴨川を望む小料理屋に30人ほど集まった。
僕は父の遺著を編んでもらったことには感謝しているけど
それで人を集めていったい何をするんだろうと思っていた。
そんな見ず知らず人たちと何を語り合えというのか。
でも結果、会は何だかとてもよかった。
派手に酔っ払って盛り上がる、とかではないけど
今日は天気がよくて気分いいねえ、くらいの良さだった。
僕と父はたぶん一般家庭よりも濃い付き合いをしてた。
僕はニートしてたから一日中家にいるし
父は授業のない日は家で仕事してた。
昼はどっちかがパスタかうどんを作り
コーヒーは僕が入れた。
授業のある日は僕が駅まで車で送り迎えし
それで月に2万円もらった。
夜はたまに酒を飲んで
日曜日はプロレスを見た。
父が死んで、僕はオザケンを信じることにした。
死ぬ3日前に病院の近くの古本屋で『ライフ』を買ったのだ。
死ぬなら生きなきゃいかんよなと思った。
毎日『ライフ』を聴きまくって、妹と『ライフ』聴きながら上桂に骨流しに行って
『ライフ』聴きながら学校さぼりまくった。
その年の夏だ、初めてレシポン見たのは。
今日の会に父が予備校の講師をしてた時の生徒さんが来ていた。
父が僕くらいの年のころの話だ。
それから20年以上経って、その間一度も父と会ってないのに
父のことを話しにわざわざ千葉から来た。
親父すげーなぁとビール飲みながら思った。
親父の話で見ず知らずの人たちと酒飲めてるよ。
みんな楽しそうよ。
新橋にうまいビール飲めるとこがあるんだよねぇ。
行きたいねぇ。
まったくね。
4月の末にも帰ったとこだから久しぶりではない。
今回の帰省は父の生前の論文を本にまとめてもらったので
その出版記念の食事に出るためである。
鴨川を望む小料理屋に30人ほど集まった。
僕は父の遺著を編んでもらったことには感謝しているけど
それで人を集めていったい何をするんだろうと思っていた。
そんな見ず知らず人たちと何を語り合えというのか。
でも結果、会は何だかとてもよかった。
派手に酔っ払って盛り上がる、とかではないけど
今日は天気がよくて気分いいねえ、くらいの良さだった。
僕と父はたぶん一般家庭よりも濃い付き合いをしてた。
僕はニートしてたから一日中家にいるし
父は授業のない日は家で仕事してた。
昼はどっちかがパスタかうどんを作り
コーヒーは僕が入れた。
授業のある日は僕が駅まで車で送り迎えし
それで月に2万円もらった。
夜はたまに酒を飲んで
日曜日はプロレスを見た。
父が死んで、僕はオザケンを信じることにした。
死ぬ3日前に病院の近くの古本屋で『ライフ』を買ったのだ。
死ぬなら生きなきゃいかんよなと思った。
毎日『ライフ』を聴きまくって、妹と『ライフ』聴きながら上桂に骨流しに行って
『ライフ』聴きながら学校さぼりまくった。
その年の夏だ、初めてレシポン見たのは。
今日の会に父が予備校の講師をしてた時の生徒さんが来ていた。
父が僕くらいの年のころの話だ。
それから20年以上経って、その間一度も父と会ってないのに
父のことを話しにわざわざ千葉から来た。
親父すげーなぁとビール飲みながら思った。
親父の話で見ず知らずの人たちと酒飲めてるよ。
みんな楽しそうよ。
新橋にうまいビール飲めるとこがあるんだよねぇ。
行きたいねぇ。
まったくね。
words by Makoto Usoda
家の用事でちょっと京都に帰る。
ぐだぐだしてたらバスの予約をしそびれた。
どうせキャンセルがでるだろうと新宿まで来たら
案外そんなことなかった。
おれは予約したバスに乗らないなんて何回もあるんやけどな。
バス代が余ってしまったので
じゃあ飲んでしまいますかとまた飲み歩いている。
西口の立ち飲み屋は最高に素晴らしかった。
従業員は韓国人ばかりらしくアジア映画の中みたいな気持ちになり
会計は1150円で、安すぎるので聞き返してしまった。
三丁目の焼鳥屋に移動してまた飲む。
鶏は確かにうまいのだけど
今、梅キュウのうまさに感動している。
野菜が食いたい。
ついでに冷酒がけっこういけるので嬉しい。
水神というのだけどなかなか良い。
金曜日の夜でみんな酔っ払っている。
満月に見とれて歩いてたら女の人に思い切りぶつかった。
頭おかしいんじゃないのこの人、的な視線を後にして
漫画喫茶で「釣れんボーイ」でも読むかな。
ぐだぐだしてたらバスの予約をしそびれた。
どうせキャンセルがでるだろうと新宿まで来たら
案外そんなことなかった。
おれは予約したバスに乗らないなんて何回もあるんやけどな。
バス代が余ってしまったので
じゃあ飲んでしまいますかとまた飲み歩いている。
西口の立ち飲み屋は最高に素晴らしかった。
従業員は韓国人ばかりらしくアジア映画の中みたいな気持ちになり
会計は1150円で、安すぎるので聞き返してしまった。
三丁目の焼鳥屋に移動してまた飲む。
鶏は確かにうまいのだけど
今、梅キュウのうまさに感動している。
野菜が食いたい。
ついでに冷酒がけっこういけるので嬉しい。
水神というのだけどなかなか良い。
金曜日の夜でみんな酔っ払っている。
満月に見とれて歩いてたら女の人に思い切りぶつかった。
頭おかしいんじゃないのこの人、的な視線を後にして
漫画喫茶で「釣れんボーイ」でも読むかな。